LOUIS ROEDERER COLLECTION 242
英国のアルコール飲料専門誌ドリンクス・インターナショナルの「世界で最も称賛されるシャンパーニュ・ブランド2021」にて、2年連続で第1位に選出されたルイ・ロデレール。
1776年の創業当時から頑なに守る、深い洞察力と先見性を持ったクオリティへの飽くなき追求が、手仕事の芸術品ともいえるシャンパーニュを生み出し、世界No.1メゾンの実力を世界に証明し続けています。
シャンパーニュ地方最大級のビオディナミ生産者
20年程前からブドウ本来の味わいを最大限引き出したブドウ造りを続けるルイ・ロデレールですが、現在では所有する240haの広大な自社畑のうち約半分以上をビオディナミで栽培。現在も刻々とビオディナミへの転換を進めており、シャンパーニュ地方では最大のビオディナミ生産者と言われ、プレスティージュ・キュヴェのクリスタルにおいては、2012年ヴィンテージより、なんと100%ビオディナミのブドウを使用して仕立てています。
今でこそ多くのトップワイナリーが取り組んでいる栽培方法ですが、当時シャンパーニュで理解を示したワイナリーは極僅か。
病害も多く、冷涼な地域でビオディナミを実施することはリスクが高すぎるとされる中、ルイ・ロデレールが地道に検証した結果、それぞれの土壌特性を考慮した栽培を実践する区画の方がブドウの熟度が上がるということが判明しました。
こうした苦労が絶えない栽培方法を続けてこられたのは、Michele Jeanneau ミッシェル・ジェノー氏の着実な取り組みと、より高みを目指すルイ・ロデレールの姿勢があるが故と言えるでしょう。
Louis Roederer Michele Jeanneauジャノー氏は、パリ大学で法律と経済の博士号を取得し、法律学科の助教授としてキャリアを始め、その後、父親の経営するジャノー・アルマニャックの輸出部長として参画。
また、シーグラム社に買収されるまで最古の歴史を誇るコニャック・メゾン、martellマーテルで会長を務める。
1999年よりルイ・ロデレール社に参画。
2001年からは副社長として渉外・広報を担当する。
2008年にレジオン・ドヌール勲章(シュヴァリエ)を受章。
スタンダード・キュヴェを35年ぶりに刷新
ブドウ栽培の北限といわれ、ブドウの完熟が難しかったフランスのシャンパーニュ地方では、生産量が多いスタンダード・キュヴェは、複数のヴィンテージワインから造られるリザーヴワインを使用し、メゾンのスタイルの一貫性を重視した味わいに仕立てるのが一般的です。
しかしルイ・ロデレールでは、地球温暖化の影響と、2000年以降オーガニックやビオディナミ栽培に転換したことにより、ブドウの熟度が格段に向上し、安定的に高品質なブドウが収穫できるようになりました。ブレンドによりヴィンテージやテロワール毎の違いをしっかりと表現する、というコンセプトのもと、新たなスタンダード・キュヴェ、コレクションが誕生しました。
ラベルには、ヴィンテージごとに3桁の数字を表記し、創業年からのアッサンブラージュの回数をナンバリング。
バックラベルにはリザーヴワインのヴィンテージ情報を記載することで、ワインの熟成や飲み頃に関する情報を伝えています。そして、初リリースとなる“242”は、2017年ヴィンテージをベースワインとしてアッサンブラージュしています。
リザーヴワインによる熟成感と収穫年の個性が調和した、かつてない複雑味を表現
コレクションに使用されるブドウの約20〜30%は、契約農家から購入したブドウを使っていますが、コレクションの誕生にあたり品質向上のため特別な栽培チームを結成。
静かに品質を研ぎ澄まし続ける「手仕事の芸術品」
大規模なブランドが華々しいヴィジュアルの広告を掲げ市場を席巻するシャンパーニュの世界。ルイ・ロデレールは、そんなシャンパーニュの世界において「手仕事の芸術品」と賞される丁寧なシャンパーニュ造りを守り続けている稀有なメゾンです。
淡い黄金色の輝きに、長く続く繊細な泡立ちが特徴的。グラスに注いだ瞬間、熟した白桃や西洋サンザシの果実香が立ち上り、トーストやアーモンドの風味が次々に現れます。口当たりはシルキーで、シャープな酸と石灰質土壌ならではの豊かなミネラルが広がり、ボディは非常にタイトな印象。生き生きとした果実味が長い余韻と共に口内を満たします。繊細で複雑なルイ・ロデレールならではのスタイルを表現しながらも、ブドウ本来のピュアで凝縮した旨味が一層引き立つ深遠な仕上がりです。
ブレンド比率シャルドネ(42%) 、 ピノ・ノワール(36%) 、 ピノ・ムニエ(22%)
飲み頃〜2035年
サンセール シュール ル フォール ドメーヌ フアシエ [2019]
Sancerre Sur Le Fort Domaine Fouassier 750ml 白ワイン ソーヴィニヨンブランドメーヌ・フアシエはロワール地方サンセールに1742年から10代にわたり続く、サンセールで最も古い家族経営のワイナリーの一つです。
2000年に10代目のブノワ・フアシエ、2001年にポール・フアシエが加わり、先祖代々の受け継がれてきたワイン造りを尊重しつつ、新しい栽培や醸造方法を実践するようになりました。
2013年にビオディナミ認証(Biodyvin)を取得しました。
ルドルフ・シュタイナー博士に迫る新たな時代
未来のため、2011年から自然への影響をできるだけ最小限にする有機農法に転換し、2013年にビオディナミ認証(Biodyvin)を取得しました。
現在、畑は61haまでに広がり、そのうち83%がソーヴィニヨン・ブラン、17%がピノ・ノワールを栽培しています。
高品質のブドウがなければ、高品質のワインは造れないという信念の下、適切に成熟した最高のブドウを収穫することを大切にしています。
サンセールの崇高なテロワールを真に表現した純粋さとフィネスを持つワイン造りを目指しています。
ルドルフ・シュタイナー Rudolf Steinerとは?ナチスの総統アドルフ・ヒトラーがまた無名だった時代、いち早く、その危険性を予言、警告した人物がいました。
それが、人智学の創始者ルドルフ・シュタイナー(1861年2月27日 - 1925年3月30日)です。
オーストリア帝国生まれの彼の肩書きは、思想家、教育家、哲学者、そして神秘思想家とされていますが、日本では教育者としての名声が高く、彼が提唱した「シュタイナー教育」は、現在も全世界に500校近くもあり、実践者も多数存在し、高い評価を受けています。
40歳までの彼は、リベラルな文芸評論家として活躍しており、文芸雑誌を編集、ゲーテの自然科学を研究したり、哲学書などの発表していました。
そして1900年からは神秘的な結社「神智学協会」のドイツ支部を任されることになります。
その後、神智学協会との方向性の違いにより、同会を脱退、1913年に自ら「人智学協会」を創設し、「人智学」と呼ばれる彼独自の思想運動を展開していきます。
翌年から始まった人類史上初の世界大戦の最中、シュタイナーは、その戦争を引き起こす社会問題を解決する運動の提唱や、学校教育、幼児教育、治療教育、生涯教育、芸術、建築、医学、農業、宗教刷新など様々な活動を展開していきます。
バイオダイナミック農法(ビオディナミ)もルドルフ・シュタイナーによって提唱された自然農法です。
完全ビオディナミによる、テロワールを引き出す丁寧なワイン造りドメーヌ・フアシエの特徴の一つは、1980年代からすべての畑の区画を別々に醸造していることです。
当時、この方法はサンセールでは初めての試みでした。
彼らの所有する畑には4つのタイプのテロワールがあります。
フルーティなワインを生むブルジュと呼ばれる白亜質の石灰岩土壌、卓越したミネラルをもたらすブザンセの石灰質土壌、ピノ・ノワールに最適なサン・ドゥルシャールの泥灰岩、そして張りのあるストラクチャーをもたらすフリントの混ざった粘土質土壌です。
それぞれのテロワールには独自の個性があり、同じテロワールのワインでも、ブドウの木が植えられている場所、露出度、樹齢などによって微妙にニュアンスが異なってきます。
それぞれの区画のテロワールを尊重し、その個性を最大限に引き出すため、区画ごとに同じ方法で醸造し、可能な限り自然に近い形で、同じ樽やタンクを使用するように努めています。
ビオディナミ生産者の中でも、特に最新かつ高度な方法を追求しています。
このように厳格に自然に沿った造りを実践しているからこそ、テロワールの力を引き出し、土壌の特徴やブドウ本来の旨味を活かしたワインを仕立てることが出来るのです。
サンセール シュール ル フォール ドメーヌ フアシエ Sancerre Sur Le Fort Domaine Fouassier
ソーヴィニヨン ブラン100%
ヘクタール当たり45 hl 樹齢は20-25年
シュール ル フォールは石灰質土壌のブザンセの畑由来のミネラルが大きな特徴です。
ライムやゆず、グレープフルーツといった、爽やかな柑橘系の果実味に溢れ、引き締まった酸があり、ミネラリーな余韻が心地よいです。
ワイン単体でも十分に愉しめるのですが、その魅力が最大限に引き出されるのは、やはり食事と合わせた時。
料理のジャンルは幅広く、中でも日本食における親和性の高さは目を見張るものがあります。
ドライでエレガントな味わいに脱帽。