40年以上前にA.I.Kapandji氏によって着想され執筆された「機能解剖学」は、その当時まで解剖学の書籍のなかで小さくしか取り上げられていなかった生体力学を論じている。このインパクトのおかげで、解剖学の各書物は、今日無視できない科学となっている運動器の機能の側面について大きく頁を割いて述べている。この第7版第1巻は上肢を取り扱い、以下のテーマについて新しいシェーマとテキストが付け加えられている。著者の「3人の相棒の比喩」のおかげで、より深められたDISIとVISIの概念の解説。直立歩行への移行。歩行時の上肢の自動均衡。手による身体図式の拡張。進化における把握。本書は、医学部学生、リハビリテーション分野の学生、そして運動器の機能についての知識を深めたいと望む現役の内科医や外科医などを対象としている。