東京大空襲下の数寄屋橋で出会った男と女。スケール豊かに描かれる、不朽の傑作メロドラマ。
昭和27年よりNHKで放送された、菊田一夫原作の連続ラジオドラマの映画化。
第1部
<ストーリー>
昭和20年5月24日、東京大空襲の夜に数寄屋橋の上で互いの命を助け合った若い男と女。ふたりは名も明かさず、「もしも生き延びていたのなら、半年後の11月24日の夜、この橋の上で再会を…」と、約束を交わし別れる。時がたち約束の夜、男は待ち合わせの場所へ。しかし、女は無理解な縁談を強いられ、遠く佐渡ヶ島にいたのだった。幾多の障害にあいながらも、互いに想いを絶ちきれず、そらから1年後の11月24日、ふたりは再会し名乗り合うことに。男は春樹、そして女は眞知子。だが眞知子は、明日は人妻になる身であった。真実を打ち明けられた春樹は…。
<収録内容>
1. 数寄屋橋 出会いと別れ
2. 佐渡にて 結婚話
3. 浜口のプロポーズ
4. 春樹は鳥羽へ
5. 鳥羽にて 眞知子、結婚を承諾
6. 再会、そして別れ
7. はからずしも上司
8. 仕組まれた再会
9. 邪推の進退伺い
10. 眞知子、お詫びの訪問
11. 忘却とは忘れ去ることなり。別れて佐渡
12. 眞知子に浜口の子供が…
13. 春樹は佐渡へ、そして再会
第2部
<ストーリー>
心ならずも他の男と結婚してしまい、子を宿してしまった眞知子。それを知った春樹は、傷心を抱いて北海道へ。
雄大な自然を相手に牧場で働く彼は、そこでアイヌ娘・ユミに出会う。ユミは眞知子とは正反対の情熱的で大胆な女。アイヌ人の婚約者がいながらも、春樹を熱愛するのだった。一方、春樹を忘れられない眞知子は、たび重なる気苦労から流産。春樹を求めて北海道へと旅立つ。激しい愛の闘いがあることも知らずに…。
<収録内容>
1. 第一部のあらすじ
2. 春樹は北海道へ
3. 悠起枝は東京へ
4. 北海道の春樹は?
5. 流産した眞知子
6. 摩周湖の春樹とユミ 眞知子は佐渡へ
7. 悠起枝の再婚
8. 佐渡の眞知子は?
9. 又しても、すれ違い
10. 眞知子は北海道へ
11. ユミと眞知子、帰ってきた春樹
12. ユミの自殺
13. 美幌駅の別れ
第3部
<ストーリー>
北海道での再会もつかの間、アイヌ娘・ユミの激しい春樹への愛、そして眞知子の夫・勝則の非情な仕打ちに、再び引き裂かれてしまった眞知子と春樹。しかし、東京に連れ戻された眞知子は、勝則との離婚請求の調停を家庭裁判所に申し出て、ひとり九州雲仙へと。春樹が東京に戻ったのは、不遇にも眞知子が雲仙へ旅立った直後のこと。そんなある日、春樹の勤め先に勝則が姿を見せ言い放った。「眞知子がおまえ以外の男と結婚するのなら、離婚してやってもいい」と…。
<収録内容>
1. 第一部 第二部のあらすじ
2. 離婚調停裁判
3. 春樹は東京へ、眞知子は雲仙へ
4. 交通事故
5. 樹氷のプロポーズ
6. 浜口と春樹
7. 母の頼み
8. 雲仙での再会
9. 波止場の別れ、春樹はヨーロッパへ
10. 浜口の悩み、母の嘆き
11. 眞知子、阿蘇へ
12. 待っていた離婚届
13. 帰ってこい、春樹
14. 大団円