内容紹介 脳科学と心理学の成果を、より多様な臨床の場へ! 神経心理学とは、脳損傷が原因で引き起こされる高次機能(知覚、記憶、思考など)の障害と、脳の損傷部位とを対応させることによって、その神経学的基盤を解明しようとするもの、と要約できます。その背景には、現代社会における脳科学の進展、すなわち「心は脳の働きによる」という理解が一般的になったことが指摘できます。編者の利島先生も「脳科学と心理学とのハイブリッド学」とよんでいます(「まえがき」より)。 脳科学の進展はめざましく、脳と心の関係を解明しようとする領域は、研究者のみならず多くの人々を魅了してきています。心理学教育においても、脳の解剖や生理学への理解が不可欠となってきています。ただ、日本においては、神経内