信頼性の高い良質の情報を廉価に提供することを目的とした「コンパクトシリーズ」の第2弾として、1991年6月に初版が刊行された。住宅設計のための資料・事例を中心に扱った同書は、以来、大学、高専、専門学校のテキスト需要を中心に好評を得、毎年3 000部ずつ増刷を重ね、2004年12月の第13刷までに累計43 000部、2004年度では30校の採用を得ている。しかし、刊行から歳月が経ち、様々な不備が生じ始めている。1998年の建築基準法の改正に伴う法規関連の変更の必要性、各種データ更新の必要性、掲載事例が1960年代~1980年代に集中、最も新しいものでさえ1990年の一事例のみであり、近年の住宅の変化に全く対応していない、というようなことから、これらの資料を一新することを目的に全面改訂を行う。 改訂にあたっては、前述の点とともに、コレクティブハウジングやコーポラティブハウジング、バリアフリー住宅など近年の住宅に関連する様々な関心や社会的な動きなど今日的な背景も十分視野に入れ、学生のテキストとしてはもちろんのこと、設計事務所、工務店、住宅産業等広範な需要にも応えられるものとする。 住